「ありがとう。」
と口に出して言うのは恥ずかしかったので、手を握った。インファントムもあるし、本当はあまり良くないかもしれないけど…。
「!」
翔は驚いたのか、ピクリと身を震わせると、また顔を真っ赤にした。やっぱり、マズかったかな…。
「あ、ご、ごめんね、変な事しちゃって…。」
と言って手を離そうとすると、翔が握り返してきた。
「あんまり触ったら、魔力が…。」
「大丈夫だって。俺、ちょっと楽になったし。」
やっぱり、男子の体の事は私にはよく分からない。
「…何で俺を選んだんだ?」
「何でって、それは…。」