「大丈夫、翔?」
「悪いな…。」
下敷きであおぎながら、翔を介抱する。
「誰もいないからよかったけど、こんな状況誰かに見られてたら恥ずかしいな…。普通は男女逆なのに…。」
翔の言う通り、教室には誰もいない。物静かな教室が、新鮮だった。
「それにしても、本当に大丈夫?」
「何が?」
「他の人達だと、ここまですぐに倒れちゃうなんて事はないんだけど…。」
「…そこは多分、俺の問題だと思う。」
「え?」
「お前からの魔力を受け入れやすいっていうか…。」