「えっと…。」
迷うように私の背中を洗う凰くん。
「どうしたの?」
「いえ、その、痛くないかなって思って…。こういうのやった事ないんで、力加減が分かんないんです…。」
「全然。今のままで大丈夫だよ。」
「じゃあ、ゴシゴシ…。」
私の背中のラインをキレイになぞるように動くタオル。凰くんは男の子の割に器用なので、痛くなんてなかった。もしこれが翔とかだったりしたら…背中、むけてるな。
「じゃあ、流しますね。」
お湯が私の背中を流れる。久しぶりのお風呂は、こんなにも気持ちいいものなのか。