キーンコーンカーンコーン。
授業の終わりを告げるチャイムが鳴った。
自己紹介やら、学園案内やら、転校初日ならではの慌ただしい一日が終わって、ようやく放課後。
「ふぅ…やっと帰れる…。」
なんだかんだ緊張していたんだろう。いつもより疲労が多い。家に帰って小説でも呼んで、ゆっくりしようかなと思っていると…。
「何帰ろうとしてるんだよ、結乃。」
「え…?まだやる事あった?」
「放課後はトリストの練習に決まってるだろ。」
「で、でも初日だよ?」
「当たり前だろ。結乃は期待されてるんだから、頑張ってもらわないと。行くぞ。」