「…っと…」

耳に聞こえるかすかな声…

「…ろとっ、…ひろと!」

その声はだんだん大きくなり
俺はゆっくりと目を開けた

「あ、やっと目覚ました!」

目の前には俺の顔をのぞく
愛しい彼女がいた

『お前っ』

俺はバッと起き上がった

「起きるの遅いよぉっ、呼んでも全然目覚まさないからどーしよぅかと思った!」

彼女の名前はミク
ミクはそう言うと頬をふくらました

『あ、ごめん…』

俺は小さく呟いた

「今っ朝ごはん出来たんだよ!」

ミクはそう言うと台所にパタパタと小走りで行った

『味噌汁…のにおい?』

俺は鼻をクンクンとさせ
ミクがよく作る味噌汁のうまそうなにおいだとわかった

「そーだよ!」

ミクは俺の方を見てにっこりと笑った

『…作ってくれたのか?』

「当たり前じゃない!てゆうかいつも作ってるでしょー?」

ミクはそう言うと
味噌汁をおたまですくっていた

『あ、そか…そーだよな…』

ミクと俺は一緒に住んでるから当たり前か…

俺は頭をぽりぽりかいた