瑠璃「ー…」

瑠璃は泣いていた。

遥綺「ごめんね、ごめんね、瑠璃」

瑠璃「遥綺は、悪くない」

僕は瑠璃の痣にそっとキスをした。

遥綺「みんなにちゃんと言おう?」

瑠璃「絶対にダメ…!大会前なのに…」

遥綺「瑠璃…」

どうしてこの子は人のためにここまで我慢するんだろう…

どうしてもっと早く気がつかなかったんだろう…

気がついたら無意識に瑠璃を優しく抱き締めていた。

遥綺「わかった…。でもこれだけは約束して?もう無理はしないこと。ちゃんと僕には話すこと。わかった?」

瑠璃「うん…。誰にも言わない?」

遥綺「うん、言わない」