パシ!!

凄まじい音がなった。

一斗のこぶしを賢が右手で受け止めた。

今度は賢の番だった。
右足を上げ、一斗の肩に強烈なキックをかました。

私は息を飲んで見ていた。
他の生徒も群がり、校門はごったがえした。


「すげえな、バックヤードユニオンに立ち向かうやつがいるんだな」
「やれ! 宇都美をやっちまえ!」


賢が拳を振り上げた時、その拳を雄大がつかんだ。