さて、どうしたものか。情報収集といってもなあ。どう進めていこうか。

私は朝会の後、一時間目の世界史の授業をぼんやりうけていた。


コツ。


頭に何か当たった。


振り返ると増田がニヤニヤしていた。
何なんだこいつ。


しかとして、私はまた前を向いた。
そしたらまたコツ、と肩に何かが当たり、落っこちた。消しゴムをちぎったものだ。

「ちょっと、やめてよ」
私はささやくようにいった。

そしてまた、コツである。
いい加減にしろ。

「やめろって」
増田は、はははと笑った。


「え〜こうして、産業革命が起きるわけだがーー。増田、南雲、学校は遊び場じゃないんだ。真面目にやれ真面目に」
先生にしかられた。こいつのせいで。

増田は机の下で、弁当を開けると、だるまさん転んだみたいに食べだした。
クスクスと笑いがあちこちから聞こえた。