「これ以上事件を起こさせないことだ」

「そ、そうですよね」
「そこで俺たちは分担作業をしようと思う」

「ぶんたん、さぎよう、ですか?」
「そうだ。部長とさっき話し決めた」

「情報収集を頼みたい」優介がいった。
「は、はい! 具体的にどうすれば?」
「とにかく、色々な人と話してちょ。俺は3年を結城は2年だ。分かるかい?」
「はい! 1年は私がやります」
「そうだ。頼むぜ子猫ちゃん」

子猫ちゃん?

「しばらくは別行動だ。俺たちとバックヤードユニオンが調査をしているとあれば、犯人もそうやすやすと動けなくなる」のぞみは私に鋭い視線をおくった。

「はい。でも犯人は本当に内部の人間ですかね?」
「間違いないと俺はふんでる」
「どうして分かるんですか?」
のぞみはニヤリと笑った。

「勘だ」