「そうだ、バックヤードユニオンもやっきになって探すだろう。彼らは教頭直属の組織だ。同じ仕事をするならば、くれぐれも気をつけてくれ。連中は荒っぽいところもある。結城も昔いろいろあったしな」

「もう済んだことです」

「そうだな。悪かった。何か分かれば連絡をくれ」

「何故バックヤードユニオンに捜査を任せないんです？」
私はいった。

「連中の恐怖政治的なやり方が嫌いなんだ」

牧野はきびすを返すと部屋を出て行った。

「先輩、バックヤードユニオンと関わりがあったんですか？」

「もう昔のことだ、忘れたよ」