「とはいえ、俺もこの事件に興味がある」
のぞみの声は女としては低い。もしかしたらわざとそうしているのかもしれない。

「ピッグ事件と今回の事件にはつながりがあるんですかね?」

「南雲はどう思う?」
「同一人物かなと思います」
「その可能性もあるな」
「他の可能性もあるんですか?」
「ある。模倣犯だ」
「模倣犯、ですか」
「悪ふざけでやるやつもいるかもしれない」

話をしていると、ノックがした。