長い夏休みが終わった。

教室には日焼けした生徒や、髪型を変えた生徒が見て取れた。

私は茜を直視することができなかった。
それに向こうの様子もおかしかった。

朝校門で会った時も一言もしゃべらなかった。

私は後ろめたい気持ちから、今この教室で隣に座っている少女に声をかけられないでいる。


ホームルーム中、ずっと窓の外を見ていた。
教室には増田もいれば茜もいる。

真空に放り出されたようだ。

釣り上げられた魚のように、身悶えした。