もうやめてくれ。

「あ、あるけど。私はホラすぐ諦めちゃうタイプだから」

嘘だ。本当は茜がいってることが辛いほど分かるんだ。

そうなんだ。男はいっぱいいるけど、あいつじゃなきゃダメなんだ。

あいつがあんなことをいわなければ、少しは楽だったかもしれない。

いったまんまを話すことなんて出来るわけないだろ。

冗談だけど、あいつこんなこといったよ。だなんていえない。

だって、あれ私のことじゃないか。
たとえ冗談だとしてもさ、あいつ、私みたいなのがタイプだっていったんだよ?

あのバカ。

今ごろヘラヘラしてるんだろうけど、こっちの身にもなってみろ。


「ありがと映美、こっからは私ががんばってみるね!応援してね」

茜は部屋を出ていった。