空はむらさき色で、二色のサイダーみたいに、片側はまだ明るく、もう片側は闇に染まろうとしていた。


私の胸はまだ落ち着かない。
考えが何もまとまらず、ただ息をしている塊にすぎない。



灯りがつきだし、街は顔色を次第に変えてゆく。ここに電車でもやってきて、知らない銀河まで運んでほしい。


恋は変ではなく、今や苦しみだった。

増田、あいつ。そんな冗談いうなよ。
笑えないんだよ私は。
茜がお前にぞっそんなんだよ。
それに、私はお前が好きなんだよ。

私は自分の想いに疑いがないことを理解した。


夜のとばりが静かに降りてきた。

どこまでも続く街の灯。
この何処かで増田は息をして、何かを考がえ、食べ、眠る。

私の気持ちも知らずに。