「中越くん、聞いてるの!?」


「は、はい。」


「もうっ、ホントにわかってるのかなぁ・・・?
まぁいいか、それより早く探そう。みんな待ってるし。」


「はい。」


京子さん、やっぱりあなたは素敵な女性ですよ。


「じゃあ、この上にあるやつを・・・」


京子さんは自分の身長より高いところにある段ボールに視線をやると、
目一杯背伸びをしながら両手を伸ばした。


「京子さん、俺が取りましょうか?」


「ううん、これくらい大丈夫。」


いや、どう見ても無理があるでしょ?
でもムキになって取ろうとする京子さんもまた可愛い!
俺、さっきから褒めてばっかり。どんだけ京子さんのこと好きやねん!


すると、京子さんが手を掛けた荷物が崩れかけた。


「あっ!あぶないっ!」


俺は咄嗟に左手で京子さんを抱き抱えると、
右手で荷物を押さえた。