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「あれ?どうしたんだろ?オレらまずった?」
捺芽が出ていってしまい2人の男は「なんで?」という顔でこっちを見た。
こいつらは何も知らない。分かってる。
だけど……
“運わりぃー”
この言葉にあたしはキレた。
「その子はね…捺芽の目の前で死んだの……。捺芽を助ける為に……。
その子はね、捺芽の大好きな人だったんだよ!?」
捺芽から聞いたわけじゃない。
でも分かる。
分かってた。
捺芽がいつも空青くんを見ていた事…。
捺芽を追いかけようと反対側を向くとたくやくんはもういなかった。
あたしは急いで捺芽の後を追った。
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