“1人じゃない”
“お前は1人じゃねぇんだ!!”
本当だ……。
空青くんの言う通り…。
空青くん…あたし
1人じゃない
「うわぁぁぁん」
あたしは広ちゃんに抱きついて泣いた。
「捺芽!!」
しばらくすると目を真っ赤にしたお母さんがあたしに飛びついてきた。
「お‥母さん…」
「大丈夫なの!?」
こんな馬鹿娘のために泣いてくれる人がいる。
「うん。大丈夫だよ。
…ごめんね‥。お母さん…」
するとお母さんは首を横に振り、
「お母さんこそごめんね…?ちゃんと気付いてあげられなかった…。捺芽の事…」
その言葉にううんと首を振ると、今度はお母さんに抱きついて泣いた。
「お父さんも、もうすぐ来るからね」
にっこり笑うお母さんの温もりを感じた。