「捺芽!!」
「桜木!!」



「広ちゃん……?たくやくん……?」

そこは病院だった。



涙でぐちゃぐちゃの広ちゃんと、見たことの無いくらい不安な顔をしたたくやくんが立っていた。



「バカ!!バカァ!!何でこんな事したのよ……」


広ちゃんは子供のようにうわぁぁぁぁんと泣き叫んだ。

「良かった……」

たくやくんが呟く。


左手首には包帯が巻いてあった。


「あ‥たし…死んでない…?」


そう言うと広ちゃんはあたしをキッと睨んで、

「そんな簡単に死なれたら困るよ!!
捺芽!!あんたは1人じゃないんだからねっ!!」


そう言ったんだ。