俺は、俺は…。




とりあえず鞄を持って階段をおり、この学校の玄関から出る。

自分の紫の自転車に乗る。


「 おいっ! 仁。」

それは二階の窓から顔を出す信だ。


「 わりぃ。一限目さぼる。」


「 ちょ…どこいくんだよ!」


俺はヘルメットを付けた。

いつもはヘルメットなんか付けないのに。

「スイートハニーの元だよ。 」


俺は自転車で夢の元へと向かう。


猛スピードだった。

摩擦でタイヤがパンクしそうなくらい

今ならメロスと戦っても勝てるくらいに愛の力で自転車を漕いだ。