「 俺、折紙買ってくるな! 」
仁は走って病院を抜けて行く。
「 病院では走らないでください!」
そんな看護師さんの声が聞こえる。
私は思わず吹き出すした。
私は自力で車椅子に乗り、カーテンで仕切られたいちかの病室に行く。
いちかの病室は、きちんと整理してあり、何も置いていない。
──ただ、一つ目を除いて…
「これ、何だろう…? 」
私は机の上の手帳らしきピンクのノートを見た。
見たらダメだよね…
…でも、みたい!!
覗いちゃえ!
そこには…「 ただいま!!」
病室に響き渡る仁の声。
「 早かったね、お疲れ。 」