「 ねぇ、仁…。
私、何ができるかな?…いちかのために。」


「千羽鶴、折るか?」



千羽鶴?

私は不器用だから、鶴なんか折れない。



「 折りたいな!
お願い…作り方教えて!! 」



「 了解!
けど、こんなところにいたら、風邪ひく。寒いだろ?」




なんで…なんでわかるんだろう。
仁は私のエスパーだ…。

私の最高の……ファン?


…って…ファン!!
まぁ、ツッコまないでおこう。

仁は私の車椅子を私の病室まで押す。



「ついた! 」


私はベットに横になると、仁は白い紙で私に鶴の作り方を教えてくれた。


「ここを、こーやって折る! 」
「OK!これをこうやって… 」
「違う!ここをこーやって… 」


私が一生懸命折った鶴は、とても変な鶴。



でも、きっと気持ちは伝わった…そう思ってる。