「 私が…私がそばにいる。
それなら、寂しくないよね。
私は、いつでも仁の味方だよ!!」
私の体と仁の体を離すと、
彼の肩に手を置き、つくり笑を浮かべてみた。
「 俺、夢みると元気でるわ」
彼がそう言ってくれた。
私は笑う。
彼も笑う。
2人で笑顔になって、また抱きしめあった。
少しでも、彼の温もりを感じていたい。
仁、好きだよ。
何度いっても、きっと上手く伝わらない。
”好き”が溢れ出す。
「あ! 」
仁が遠くを指差して驚くもんだから、私は彼から少し体を離す。
「夢…目の前に蜘蛛がいる!!
目、瞑って。」
私は言われた通り、目を閉じた。