「 うん…。
頑張ってる。
苦しい治療から逃げてないよ…?
生きるって…絶対に生きてやるって思ってる。でも…人には寿命がある。
生きたくても生きられない…
寿命が…。」
「なに言ってんだよ…。
まだ16歳だろ…?
まだまだこれからじゃねぇか。 」
仁は泣いてて、声が震えてる。
ごめんね。
泣かないで。
私が涙を拭うよ。
昔言ってたそんな優しい言葉を欠けることもできない。
私が死んだら、仁の涙を拭う人はいない。
でも、いつかは現れるんだ。
きっと…私より可愛くて、美人で、小柄で、仁に寄り添える優しい人が。
仁の隣は私でよかったかな。
仁は私を選んでくれた。
私も仁を選んだ。
仁。
あなたは私といて、楽しいですか?
辛くないですか?
ごめんね、こんな何もできない彼女で。