「 うん、別れよう。 」
涙を堪えるようにしたを向いたじゅんのこと、抱きしめたくなった。
でも、ちゃんと別れを告げた今
それな何よりも許されないこと。
その気持ちを抑え、言いたいことを言いきる。
「今は、別れるって言ってるけどね。
あの頃は、確かにじゅんのこと好きだった。あの頃は本気だった。
勘違いしないで…。
じゅんに巡り会えて良かったっておもってる。 」
彼は瞳を閉じた。
「そうか、ならあの時夢のこと捕まえて離さなければよかったな。
今も夢のこと好きだけど…
俺、新しい女見つけるな。 」
瞳からは一滴の雫が流れ落ちた。
「うん!
これからは私”友達”だからね! 」
”友達”
いい響き。
じゅんは屋外庭園から出て行く。
辺りには誰もいない。
まるで、二人きりの世界。
私たちは屋外庭園から出た。
仁の帰る時間だったから。
「 ごめんな。ずっといてやれなくて。 」
「 大丈夫!また、きてね…!」
この日から、私たちは毎日屋外庭園に来ることになったんだ。