「 え…?ちょっ…。」
最初はそんな感じだった仁くんも
10秒間私が仁くんを抱きしめると、仁くんは、その手で私の背中に手を回して
受け止めてくれた。
それはきっと、私の頬から流れ出る涙に気づいたからだと思う。
「 ごめんね。」
「 なにが?」
「 泣いちゃって…」
「 気にすんな。」
そう言って、わたしの涙をその大きな優しい手で拭う。
「 もしも、夢が泣いたら
その涙を俺が拭う。
だから、大丈夫。夢はひとりじゃない。」
仁くん…
「じゃあ、仁くんが泣いたら、その涙は私が拭うね。 」
私の精一杯の笑顔。
仁くん、大好き
「おぅ 」
その気持ち、もう誰にも止められないよ