「 あっれー夢いないな。どうしよう。」


この声は…仁くん!


私の部屋から聞こえる。



「 仁くんっ!」


私は一生懸命車椅子を走らせた。





「 ごめんね…。いなくて。」


私が謝ると、仁くんは笑う。



「 大丈夫ー! 」


仁くんは椅子に座って、サイダーを飲む。


かっこいいなぁ…



多分だけど、だけど…



私、

きっと仁くんのことが好きになった。


仁くんのこと、ずっと考えてる。





彼氏、いるんだけど…ね。




「 どうした? 」


私の視線に気づいたのかな?

恥ずかしいや…



「 ううん。


あ!仁くんに聞きたいことあるんだ!
いっぱいあるんだけど。聞いてくれる?」



「おぅ! 」



仁くんが私には向けたピースサイン


そのピースサインを独り占めしたいって思ったよ、私。


最低な私。



ごめんね。


今だけだから、だから…

そんな私を許してね、じゅん。




私は紙にまとめた質問したいことリストを見た。


変態みたいかな?


でも、仁くんのこともっと知りたい。




もっと教えてほしいんだ……。