なるが帰ってしばらくしてから、
私の吐き気は収まった。


ちょっと、安心したな…。




「 げほげほっ…う…っ」



隣から聞こえるうめき声。




いちかだ。





私はビタミン剤の点滴をひっぱって、隣まで車椅子で動く


カーテンをゆっくり開けたら、そこにいちかはいた。




「 ゆめお姉ちゃん…。」



やつれてて、小さいいちか。



細い肩が震えてて、顔も真っ青。



「いちか、大丈夫? 」




「 苦しいよぉ…もう嫌だよ…」

いちかの目から溢れんばかりの涙が零れ落ちる。



いちか…





「 夢お姉ちゃん…いちか、もう死にたいよ…。辛いの。 」




死にたい…

前の私と一緒。




あのときは、鮫斑先生があんな私を救ってくれた。



だから、今度は私の番。





私がいちかを救いたい。