なんで、仁が来たの…?
私、仁と付き合ってないよ。別れるとき、お互いたくさん泣いてたよね。
「 仁…なんで仁がいるの?」
「 えっと…。たまたま駅の方にきてたんだよ。今、鮎川が見えててさ…すげー美味そうなもの持ってたじゃん?俺、腹減ってて…分けてもらえねーかなーってさ。」
仁は嘘が下手。
器用だけど嘘がつけないみたい。
そんなところも、大好きだったよ。
今も、好きだよ…。
「はい! 」
じゅんのくれた、美味しそうなイチゴなどの果物を私は仁に渡した。
「 今、食事制限出ててさ。これは、食べられないんだよね。
あ、でもここで食べてって!!
ちゃんと食べたふりするから。」
私の計画に、仁は笑ってた。
「 夢、結構悪いこと考えるな!」
嘘みたい……
また、こうして笑いあえるなんて
夢にも思わなかった