「 もう、絶対死のうとするな。
お前がいないと皆が困るんだ。
皆、お前が必要なんだ。

そのために、前を向け。
前だけを見て歩け。
振り返ったら、
前を向いて歩けないだろ。


仁のこと、忘れたくても忘れられないんだろ?
でも、お前が死んだら仁はお前を好きになってもくれないし、
もう一生会えないだろ。

思うだけでいい。

心の中で思い続けろ。

いつか、元気になったら、また会えるから頑張るんだぞ。


最後に…生まれてきてくれてありがとな。 」



堪えてた涙が溢れ出す。


私が一番言って欲しかった言葉。




「「 お前が必要」」




「 「 生まれてきてくれて
ありがとう 」 」



先生は立ち上がる。




私も立ち上がる。




先生は私に手を差し伸べた。



私はその手に掴まって、
先生の背中に手を回す。


先生も私の背中を手を回す。



鮫斑先生の胸で泣いた。




先生に抱きしめられ、抱きしめた。




先生も私なんかのために、涙を流してくれた。