瞬一先輩が…






あたしの名前を…





瞬一先輩があたしから、ゆっくりと手を離す。





顔を上げると、潤んだ瞳の瞬一先輩。





「瞬一先輩…あたし…あたしも瞬一先輩が好きです…!大好きですっ!」







「お前…」






「お前じゃないですよ。瞬一先輩。あたしの名前は真夏ですよっ!」





驚いた顔の瞬一先輩。





「真夏…」





初めて瞬一先輩が、あたしの名前を呼んだ日。