「ははっ!そんなテンパらないで!俺の事は涼助から聞いたと思うけど、水泳の大会近くなれば会うかもね!鈴香になんかされたら俺に言ってね。鈴香をよろしくねー」
鈴香をよろしくねーって…
あたし後輩なんですけど…
「もー!あたしだって子どもじゃないし!後輩の面倒くらい見れるもん!」
「はいはい。わかったわかった。じゃぁ鈴香、がんばれよ」
「蒼ちゃんあとでねー!」
バタン。
やっと落ち着いた部室。
「ねぇ瞬一、今日は何するの?」
鈴香先輩の声を聞いて少し心が曇る。
瞬一先輩…苦手なんだよな…。
「とりあえず走るか。校舎の周り10周」
「10周ですか!?」
心で叫んだつもりが口に出てしまった…。