8時50分。



やっと9時まであと10分。




…そろそろ行こうっと…




浴衣をしっかり着て、エレベーターへと向かう。





エレベーターに乗り、昨日の場所にはもう人がいた。



一樹さん?



うんん。



待ち合わせした…瞬一先輩。




「瞬一先輩…?お待たせしました…」




ジャージ姿の瞬一先輩。

立ったまま後ろを振り返った。




「お前…おせぇ…」




え!?


いやいや!まだ5分残ってますけど!?




「おい、こっちこい」





瞬一先輩が右手を前に出す。




瞬一先輩の前へとゆっくり歩き出す。