涼助先輩と林さんが話しかける。




「いいから…戻って?」




「でもっ!」





「行こう、瑠衣」





林さんが瞬一先輩に話しかけたのをさえぎった涼助先輩。




涼助先輩は瑠衣さんの腕を引っ張って、みんなの元へと戻って行った。




「真夏、俺河内のとこ行ってくる」




翔はそう言うと、走ってさっきの店へと戻った。




「…お前…なんで来た…」




体を起こしながら瞬一先輩が言った。





「だって…瞬一先輩が心配だったから…それに林さんも…」





「…涼助の心配しろよ…」





確かに涼助先輩も心配だった。


でも、あたし瞬一先輩の方が心配だった。

比べちゃいけないけど、誰よりも瞬一先輩が心配だった。