茶道部を気にしているっていうより…
多分ゆりを探していたんだと思う。
そんなゆりもゆりで…
実はあたし達が毎日顔を出している窓からは、グラウンドは目と鼻の先。
とてもよく見える。
そしてサッカー大好き人間の翔は、この暑さでも昼休み、友達とサッカーをしている。
「別になにも〜?廊下でたまーに目合うけど、すぐそらされておしまい。はぁ…」
「どーせ翔は照れてるだけだって!あ!ゆり!見て!」
思いっきり蹴って、シュートしている翔は、いつもよりはカッコ良く見える。
「はぁ…あたしも素直になれたらなぁ…」
ゆりはため息をついた。