『もしもし……』

 声はまだ寝ていた事を告げる。

「ごめん……こんな時間に……」

『どうした?なんかあったのか』

 愛しい声に包まれる。

「ごめん……何でもないんだけど……ただ……」

『ん?』

「ただ……声が聞きたかった……」


 こんな、子供じみた言葉を言っている自分が少し可笑しかった。