それでもこのバーチャルな恋愛に惹かれてゆく気持ちには逆らえなかった。

 それはシュミレーションゲームに似ている。

 自分の好みのキャラに思いを寄せて文字を使って気持ちをぶつける。

 とうてい口に出来ない言葉だって、平気で言える。

【愛してる……】

 こんな大切な言葉だって簡単に言える。

 ただ、ゲームキャラと違うのは、あたしが恋しているキャラには意思がある事だった。