久しぶりにチャットルームに行く。思えば始まりは此処からだった。

――俺と恋しない?――

 そんなふざけた会話から始まったのに、今では身体中全部、翔吾で一杯だ。

【こんばんは】


 誰もいないチャットルームであたしは挨拶を打ち、PCの前で頬杖をついた。

 現れて欲しい……。

 現れないで欲しい……。

 二つの気持ちが交差する。