数分後、優作の腕をスルリと抜ける。

 カーテンを開けると、柔らかに月光が優作の顔を照らした。

 何も知らずにあたしを信用している。

( まさか、あなたの友達に恋をしてるだなんて、夢にも思っていないんだろうね……)


 膝を折り近づいて優作の頬をそっと撫でた。

 心の中で繰り返す。ごめんなさいの言葉。

 自分勝手でワガママなのは承知だった。

 でも、想いは消えない……。