鍵を開けた瞬間からあたしは優作の彼女の顔。

「ごめん遅くなったね」

 優作を包むアルコールの香りが、楽しかっただろう時間を想像させた。

「今夜は飲み過ぎたみたいだよ。寝てたの?」

「……うん、寝てたよ……」

 また嘘をついた。

「そか、じゃもう寝ようか」

 いつもなら、なんの抵抗もなくベッドを共にする。