四角い箱での恋愛にはいくつかの約束事があった。

 ひとつ、お互いの連絡先は教えない。

 ひとつ、写メの交換はしない。

 ひとつ、絶対に……逢わない……。

 これはあたし達の掟だった。

 なぜなら、あたし達にはお互いにパートナーがいた。

 結婚はしていないが、現実の中では愛している人がいたからだ。