「やっぱり……そうだったんだ……お前だったんだ……。やっと、逢えた……夢みたいだ」

 驚いたけれど、胸の中で聞く翔吾の声は電話と同じ声。

「ちゃんと、顔見せて……」
 
頬に翔吾の手が触れる。


「想像どうりだな」

 そう言って、ニコリと微笑む顔に胸が痛いほど締めつけられた。

(そんな顔で見ないでよ……)