突然黙り込んだあたしを心配する優作。 黙って首を横に振った。

「……こんばんは……」

 店内の喧騒にかき消されてしまうような小さな声で、あたしは言葉を発した。

「んじゃ、飲もうかっ!」

 あたしの声は聞こえたのだろうか。

 疑いが拭いきれなくて、彼の顔が見られなかった。

 でも、彼は顔色一つ変えずに話をしている。その顔を見て、気づかれていないと胸を撫で下ろした。