「こんばんは。初めまして……」

あたしはその声に……心臓が止まりそうになった。


 聞き覚えのある声……。


(嘘……で……しょ……そんな訳ない)


瞬きをするのも忘れて、彼を見つめた。

そんな事ありえない……。

 あたしは翔吾を思うあまり、そう聞こえたんだと言い聞かせた。


 似たような声はきっとある。そうに決まってる……。

「ん?どうした?」