「夏だ!海だ!」
「宿題だッッ!!」
勢いよく万歳したあたしは、すかさずツッコミを入れてきた真中氏の平手打ちにデコを机へ強打した。
後ろ頭とデコを一気に痛めたあたしは「ぐおぉ…」と唸る。
「…夏休み前の一発…ありがとうございます…!!」
「なんなら夏休み中毎日行ってやってもいいんだぞー?」
「丁重にお断りさせていただきますッッ!!」
ガバッと頭を下げたあたしに、クラス中は爆笑である。
ふっ…わかってるさ。
あたしがそういうキャラだと言うことくらい…!!
「あんたも、まぁよくやるわよねぇ」
目の前の席から、花梨がこちらに振り向きため息混じりにそう言った。
「いやー…やっぱり夏休み前ってテンション上がらない〜?」
「あんたいつもテンション高いけどな。」
あたしにしかめっ面をしてから、前に向き直る花梨。
その背中を見てから、横目にカイトを盗み見。
相変わらずの芸術作品だけど、何故か更にパワーアップしてキラキラしてる気がする。
やっぱりアレですか。
好きだと思ったらそう見えるんすか。
恐るべし恋する乙女!!!!