「何さ…何さ何さ何さ何さ!!!!」
あたしはグスグスと鼻を啜りながら、携帯を取り出して電話帳を開く。
あたしは家への道には向かわずに、駅に向かって歩いていた。
携帯の呼び出し音を聞きながら、トボトボと。
バカみたいだ。
ただのゲームなのに。
これはゲームなのに。
どこで選択肢を間違えたのかわからなくて、どうしていいのかわからなくて。
あたしはとにかく、今、会いたい人がいた。
『――…はい?』
「…うっ…ぐしっ…
…うぇ〜…花梨〜…」
あたしが今会いたかったのは、紛れもない親友、花梨その人。
花梨の声を聞いたら、涙が倍になって出てきた。
『ちょ…ちょっと、電話越しに泣かれても困るわよ!!』
「花梨〜〜」
『わかったわよ行くわよ!!今どこに居るの!?』
「あたしの駅の近く〜」
『はいはい了解しました!すぐに行くから泣き止みなさいよ!?』
「うわぁあ〜〜んッ!!」
『泣き止めっつってんだろ!!いい!?あたしが行くまでに泣き止んどけ!!』
乱暴にそれだけ言って、花梨はブツリと通話を切った。
……悲しんで泣いてる人にまで容赦ない花梨にはビックリだ。