「朝から元気だねぇ瑞希さん…あたしゃ…ふわぁ…ネトゲの嵐で眠いったらないのだよ…」

『ちーちゃんらしい〜。っつか、ガッコ来ないの?』

「逝くよ〜」

『ん?なんか文字違う気ィすんのは俺だけ?』

「うぬ。では諸君!榊千早は今から寝るという義務を果たしてこようと思う!!」

『えっ寝ちゃうんだ!?ガッコいつ来んの!?』

「ちょっと遅れて行くのだよ瑞希くん。では!」









『誰が遅れて来るって?』







突如聞こえてきた声に、あたしは敬礼したまま固まった。


「……いっ今のっ」

『おー一ノ瀬じゃん!なに?ちーちゃんになんか用か?』

『……別にないけど』


電話の向こうで繰り広げられる会話。

あたしは感じた。








カイトさんてば、なんか不機嫌じゃございません?






……ヤバス!!!!(汗)




「瑞希!瑞希!」

『あん?』

「今から行く!!行くからカイっ一ノ瀬くんにそう伝えてくれたまえ!!!!」


言うだけ言ってあたしは携帯を閉じてマッハで支度をする。

頭上のアホ毛はご愛敬じゃコンニャロー!!!!


あたしはスニーカーのかかとを踏み締めて、全速力で走った。