しみじみしながらも、なんとなく新しい年に希望を託すあたしたち。
今年もいい年になりますように。
花梨と瑞希は別の帰り道のため、途中で別れた。
あたしとカイトは手を繋いで、家までの道を歩く。
「あー!なんかほんと信じられないんすけどあたし!新しい年になったとか思えないっす!!」
「日記書けば思えるよ」
「何故!?」
「年が違うから」
「…ごもっともっすね…」
ガチでどーでもいい会話である…。
あたしは薄く笑いつつ、去年を春から思い返してみた。
思えば、カイトが突然、あたしの部屋に現われたことから始まった。
…いや。
もっともっと、元を辿れば。
両親が仕事ばかりで寂しくて、マンガやアニメばかり見るようになって…。
そういう糸を辿って、それがなかったらあたしは二次元の世界に興味はなかったわけだし…。
そうやって考えていくと、やっぱり、これって運命なのかな、なんて思ってしまう。
出会う運命だったんだって。
思っても、いいですか?