怒りマークを浮かべる真中氏に、笑顔を崩さない花梨。

こ…怖ェ…!!

新年早々恐ろしいなこの二人…!!


「いいなぁ若いっていうのは。出会いも多いもんな」

「そういう先生だって、まだまだお若いですよ?出会いも多いでしょう?」

「…“出会いはありそうなのに相手にされないんだね”的な意味が隠されていると受け取っていいんだな?そうなんだな?」

「いえいえー。そんな意味込めてませんよー(棒読み)」


なんか花梨の方が上手に聞こえるんだが。

真中氏、一応アナタ教師……。

なんて思っていると、真中氏が突然“グスン”と鼻をすすり始めた。


「…出会いはあるんだ…相手にもされないことはないんだ…けど……


……酒癖が悪すぎて引かれるんだよ私はぁああ――ッッ!!!!」


目元を右腕で抑えつつ走り去っていく真中氏。



……なんていうか……




……どんまい☆



「あの先生も変わってるわよねぇ?あ、いつの間にか道ができてるわ」

「ちょっww花梨さんちょっとは真中氏を労わろうぜwwコラコラ、何事もなかったように歩いて行くんじゃないww」


真中氏と花梨のやり取り中、人がそこに居なくなった理由は、二人の空気が怖かったからだと思う…

…というのは黙っておこうと思う。


道ができたと言えど、人が居ることに変わりはない。

あたしたちは何度も人の壁にぶち当たり立ち止まる。