神社にはたくさんの人で溢れていて、あたしたちは入り口で立ち往生。


「人しか居ないような気がするんだがww」

「神社が見えないわね…」

「よし。帰るか!」

「早ェよ」


お参りするだけなのに、やっぱり人は溜まるらしい。

いろんな人と会ったりして、挨拶をして、話をしたりして、だから帰らなくてこんなことになってしまうのである…。


「どうするんすか~?あたしはなんていうかもう来年が来るならさっさと来ればいいと思うww」

「ようするにあんたはもう帰りたいと。」

「さすがは花梨!わかってますな!」

「ダメよ。帰さないわ。」

「ちょっwwなんすかその大胆発言ww」

「んなこと言う元気があるなら逝け!人ごみに突っ込んで逝け!!」

「パネェっす花梨さん!あたしまじめに逝っちまうから押すでないよちょっ…今なら死ねるww」


グイグイ背中を押してくる花梨に暴れるあたし。

二人でそんなことをしていると、突然横から声がかかった。


「よーっすー…ってお前等何してんだ?」


聞き覚えのある声に、4人同時に振り向く。


「おぉ!真中氏ではないですか!あけおめっす!!」

「おーおめっとさーん。人多いよなぁ…お前等も立ち往生中か?」

「そうなんです。っというか、先生、一人ですか?」

「…なんだ美山。嫌味か?それは嫌味なんだな?」

「いえ、素朴な疑問ですよ」