「…明日からバスケ復帰するから」

そして、続く声は凛とした響きを持つ。

「良かったですね。あなたはとても綺麗なシュートを打ちますから。こう、なんていうんですかね、ボールが吸い寄せられるような。あなたがすると余計に人間技に見えませんよ(悪魔ですから)。」

「褒めてるよね?なんか語尾に悪意を感じたけど」

「勿論です。悪意だなんて素敵なもの持ち合わせていませんよ」


あたしはクソ真面目に頷いて、灰原千景を眺めた。